○ はじめに |
|
平成25年4月より,『航空機騒音に係る環境基準』の評価方法が改正され,いままでの「WECPNL」での評価から「Lden」での評価へと変更されます。今回は,航空機騒音について,そして「WECPNL」と「Lden」の違いについてご紹介したいと思います。
|
○ 航空機騒音とは |
|
航空機の音はその性質から,地上の騒音源に比べて桁違いに音源パワーが大きく,その影響は広範囲にわたります。そして,風向風速などの気象条件,機種や離着陸方向などの条件によって,地上で聞こえる音は刻々と変化するなどの特徴があります。 |
○ 航空機騒音に係る環境基準の評価方法 |
・これまでの評価方法
これまでの環境基準で評価量として採用されていた「WECPNL」は,別名「うるささ指数」とも呼ばれています。計算に使用するデータには,航空機毎の騒音の最大値を使用します。
この方法の問題点としては,滑走路が2本ある空港などで,逆転現象※1とよばれる現象が発生することがあるということが知られており,これが,今回の評価方法改正の発端となりました。また,この評価方法では,騒音の継続時間を一律として計算するため,航空機騒音の継続時間が長い場合などでは,住民の感覚にそぐわないなどの問題が指摘されていました。
|
※1 逆転現象:滑走路が2本ある場合などに,2本の滑走路の全てを対象としたWECPNLが,1本のみを対象としたWECPNLより低くなる現象。 |