平成22年7月発行
 
  第103号
 

排水基準一部改正のお知らせ

環境省において、「排水基準を定める省令の一部を改正する省令の一部を改正する省令」が平成22年7月1日から施行されることとなりました。今回の省令改正は、水質汚濁防止法におけるフッ素、ホウ素及び硝酸性窒素などに係る暫定排水基準について、現行の暫定措置が平成22年6月30日をもって適用期限を迎えることから、以降の暫定排水基準について定めたものです。

<改正内容>
現行の暫定排水基準は平成22年6月30日をもって適用期限を迎えることから、該当する21業種の暫定排水基準について、環境省において所要の検討を行なった結果、6業種については一律排水基準へ移行、残る15業種については引き続き3年間を期限に暫定排水基準を設定することとなりました。

〜健康被害〜
ホウ素、フッ素は温泉水や海域に、比較的高濃度で存在しています。ホウ素を大量に摂取した場合、嘔吐、腹痛、下痢、吐き気などの症状がおこります。フッ素では、斑状歯(歯の表面に黄色又は褐色の斑点やシミができる症状)や、皮膚にシミができるフッ素沈着症などの症状がおきます。硝酸関係では、メトヘモグロビン血症(血中のメトヘモグロビンが増加しした状態で、酸素の摂取が困難になる症状)になりやすく、新生児や若い人が発症しやすいとされています。
改正に伴う基準値の詳細(一律排水基準へ移行の6業種)
  フ ッ 素 (mg/ アンモニア・アンモニウム化合物及び亜硝酸・硝酸化合物 (mg/
改正前 改正後 改正前 改正後
河川
非鉄金属精錬・製造業 11 8 15
イットリウム酸化物製造業 150 100
炭酸バリウム製造業 800
黄鉛顔料製造業 900
すず化合物製造業 1880
硝酸銀製造業 2000
暫定排水基準が強化された7業種
  アンモニア・アンモニウム化合物及び亜硝酸・硝酸化合物 (mg/
改正前 改正後
下水道業 250 170
酸化コバルト製造業 400 220
電気めっき業 500 400
ジルコニウム化合物製造業 1800 1000
モリブデン化合物製造業 2000 1800
バナジウム化合物製造業 2000 1800
貴金属製造・再生業 4000 3600
業種一覧
基準値改正対象の6業種 その他15業種
 ・非鉄金属精錬・製造業
 ・イットリウム酸化物製造業
 ・炭酸バリウム製造業
 ・黄鉛顔料製造業
 ・すず化合物製造業
 ・硝酸銀製造業
 ・ほうろう鉄器製造業
 ・うわ薬製造業
 ・貴金属製造・再生業
 ・電気めっき業
 ・下水道業
 ・ほう酸製造業
 ・粘土かわら製造業
 ・旅館業
 ・化学肥料製造業
 ・酸化コバルト製造業
 ・畜産農業
 ・ジルコニウム化合物製造業
 ・バナジウム化合物製造業
 ・モリブデン化合物製造業
 ・金属工業
ご不明な点は各営業所・担当者へご連絡ください。
株式会社 東洋環境分析センター 株式会社 東洋環境分析センター